疲れた人のセーブポイント

ジャンプ感想などなど

『呪術廻戦』の話に味噌だれを少々

なんだか頭がごちゃごちゃする今時分、妄執に駆られるように呪術廻戦の死滅回游編を読み返している。仙台コロニーの呪術師の平均レベルたっけえなと思いつつ、日車戦と鹿紫雲戦が好き。鹿紫雲は濁りのないバトルジャンキーで気持ちいいキャラだし、「無敵のお前を殺してみせる」とか生前葬とかの台詞回しが抜群よね。「少し痩せたか!?パンダ!」から始まる戦闘、あんまりワクワクさせんなよ。日車さんは別に気持ちのいいキャラじゃない、只管まっすぐに生きようとする真面目な中年男性。ただの天才。でも人の心を誰よりも信じている。同時に人の弱さも醜さも知っている。多分日車さんはその弱さに共感はできない、どの能力値も常人とはかけ離れた天才、だからこそ"救いたい"なんて烏滸がましい独りよがりではなく、その澱みに"目を開けていたい"。なんだか神様のような人だけど、幾度も人の心に裏切られ自称グレてしまい、嫌な弁護士を演じてみたりなど登場初期はやっぱり相当参ってるなぁこの人。その状態で過去の術師含めて20人屠ってるのどういうことなんマジ。神に祝福されたかのような天才日車は、人として人を見捨てない。

ここから呪術廻戦の話はなくなるので基本ブラウザバックでいいのだが、他者にどこまで目を向けるか、というのは非常に難儀な問題だと最近感じる。日車のような天才でも目を開けている以上は望まないのであれば、凡夫にできることはせいぜい目も口も塞いで祈ることくらいだろうか。自らが持つ他者への理想を他者本人に押しつけ、強要することは以ての外だ。でも祈り願うくらいはさせてほしいものである。あなたのためを思っては自分のためを思うことと見つければ、我が身を顧み深く反省に暮れましょう。願い祈っても、他者は願われることも祈られることも、心の奥底では望んでいないものだろう。自分のために自分のために。あなたのあなたが我が身じゃなくても。最初のうちしか目が開かなければ見たくないものもの見ないでいいかもしれない。激キモ。

悟がんばれ〜!