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ワタモテめっちゃ面白いからリタイアした人こそ読んでくれ話

f:id:mangacomicda:20190719001116j:image表紙がソロじゃない...?という天変地異的驚き

 ワタモテ、1年ちょい前くらいから各所で面白い面白いと叫ばれてるのをスルーしながら、2019夏。意を決して1巻から読んだらとんでもなく面白かったっていう話です。

 実はワタモテを読むのは初めてじゃない。昔にアニメでちょっと見た時3巻まで読んでて、リタイアしてしまい、以後触れられずにいた。多分、そういう人多いんじゃないかな。

 そうリタイアしてしまったんだ。読む辛さが面白さに勝ってしまったから。黒木智子の情動や奇行、その報われなさがまるでリアルの世界のようで、「あ、無理」ってなっちゃった。なんで現実から離れられるマンガの中で現実の辛さを固めたみたいなキャラクターを見なきゃいけないのか。

 そんな感じで、面白いだろうことは分かりつつも、心抉られるのを恐れ、どうにも読むのに躊躇いがあったのだ。

 だからこそ今回は最新刊まで一気読みしてしまった。読んでられない感情がそのままバネになって面白さへ跳ね返ってきた。感じた辛さはムダじゃなかった。7巻までほんとに辛い。辛くて辛い。でも8巻あたりでやっと状況が変わり始めて、加速度的に面白くなる。一応ジャンルとしては日常系コメディマンガに対して使う言葉じゃないけど、カタルシス半端ない。ほとんどecstasyなんだよ。

  ワタモテ、多分脱落者は多い。そもそも読んでないよ全く知らないよって人も多いだろうと思う。でも少しでも現実の生きづらさ、友達がいない少ないとかコミュ障かもしんないとか、そういうものを抱えた人達は絶対にとんでもない快感を得られるよ、1巻から読んでいけば。別にそんなんないよって人も読めば面白いよ、ギャグがいつもキレッキレだし。

 このマンガ自体終盤に差し掛かってるから、ワタモテビッグウェーブに乗るなら今が1番のタイミングだよ!てか連載終わるとどうしても過去の作品になっちゃうから今しか乗れない。

 そんな訳で、ワタモテがいつの間にか最強に近づいているので、リタイアした人も読んでない人も読んでくれという話でした。

 最後に少し真面目に言うと、それが直接実を結んだのかは分からないけれど、訳も分からずとも突っ走ったもこっちの行為がムダにならなかったのが本当によかった。行動する人はマンガの中でくらい救われてほしいし、暗中模索しながら少しずつ人との関わりを得ていくストーリーはやっぱりどんな時も良いよ。

 辛い現実に目を向けたい人も目を背けたい人も一読よろしゃす。