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『今日から俺は‼︎』ドラマ版に思うこと

 今や人気作のドラマ版今日俺。僕は原作を元々読んでいて大好きだったのでめっちゃ嬉しい。

 僕自身もドラマ版は結構好きで、初めて2話を観て以来毎週楽しみにしている。

 のだが...

 どうにも乗り切れない感じというのか、楽しみきれていない感が強い。

 笑えるし、アクションも格好いいし、ドラマ自体は好きなのに...。なぜなんだろう。

 ので今回は、そこのところをちょっと掘り下げようかと思う。

 

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ビジュアルとストーリー

 

 まず実写化において重要なのはそのビジュアル。これは読んでくださってる皆様にも覚えがあると思う。

 ファンタジーやSFなのに原作に寄せようとしたせいでコスプレ感の半端ないビジュアル。逆に原型を留めていないせいで「これ誰?」感の強すぎるビジュアル...。

 しかし、今日俺は上手いことビジュアルを成立させていると思う。元々キャラクターが日本人で、突飛な髪色をしている訳でもないのでやりやすいのかもしれない。にしても伊藤の髪型は見事でしかない。むしろ完璧な実写化。

 次に、脚本の面白さ。話が面白くなければ勿論見るモチベーションは保たれない。ここにあるのか要因は?

 ...のだが、そうとも思えない。

 笑えるし、熱くなれる。

 福田お馴染みのムロツヨシは毎回笑えるし、佐藤二朗は訳も分からない面白さがある。3話での三橋と智司とのケンカにムロと佐藤二朗が介入した時は流石に少しキたが...。

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アクションは(僕が見た感じでは)格好良いし、バトルも見応えがある。原作が良いだけあってストーリーが悪くなろう筈もない。

 

 まだ要因が見つからない。

 

キャラクター

 

 僕についての要因は恐らくここだ。メディアミックス、特に実写化に顕著なのだが原作のキャラクター性を保てないことが多い。

 これは恐らく短い尺でやるドラマや映画と、望む限り続けられるマンガとの差だ。要はマンガでは少しずつキャラクターを掘り下げていけるが、ドラマや映画ではその時間がない。だから尖りがちで、分かりやすい人物像が作られる。

 伊藤は原作からいろんな意味で尖っているし分かりやすいから違和感がほぼない。理子や今井も同様だ。

 問題は三橋だ。三橋は傲慢チキで自分勝手な男だが、意外と本音を言わない。実はセリフだけで判断できるキャラクターではなかったりする。

 原作未読の方には少々のネタバレになるが、三橋は酒が入ると本音が漏れたりするのだが、その折には伊藤や今井を認めているといった言動がある。他にも、特に伊藤に対する三橋の想いに関してはもっと多くのエピソードがある。

 だからこそそれぞれの持つ三橋像は意外とバラけるんじゃないかと思っている。僕の周りで原作読んでる人あんまいないから分かんないけど。

 とにかく、三橋は分かり易いようで、分かりづらいようで...。本質を捉え難い。飄々として掴めないキャラなのだ。

 京子とかに関しては原作のキャラを捨てているからこういった違和感はない。でもあれは最早橋本環奈だ。相良の小物感も少し強すぎる気がする。

 こう考えると僕の持つ原作キャラクター像と、ドラマのキャラクター像の違和が、乗り切れない要因になっていそうだ。

 

楽しもうドラマ版

 

 書いてて思ったが、キャラクター性に関してはやはりマンガとドラマで完全に揃えることはどう考えても無理だし、京子の存在自体が揃える意思を否定していた。

 となるとやっぱりドラマ版は、西森原作作品としてではなく福田作品の1つとして見るのが合っている気がする。そもそも原作にムロはいないし、佐藤二朗の出番はこんなに多くない。

 完全なる別物と迄は言わないが、ビジュアルやストーリーの原案として漫画版を借りている、程度の認識でいれば違和感なく楽しく観れると思う。

 意外とおんなじ感じの人は多いかもしれないなぁと思うが、みんなで楽しく今日から俺は‼︎

 

 というわけで、ドラマ版『今日から俺は‼︎』は

日本テレビで毎週日曜22:30、各種動画配信サイトで絶賛放送・配信中。

 並びに原作『今日から俺は‼︎』は既刊1〜38巻まで絶賛発売中だ!

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 ...いややっぱビジュアル完成度すごい。